特定医療法人 自由会 こうなん訪問看護ステーション

専門療法士インタビュー

2015年より訪問リハビリテーションのスタッフとして働き始めた理学療法士のMさんに、仕事で感じていることや目標などをインタビューしました。

M 理学療法士

2015年より訪問リハビリテーションスタッフとして勤務

4ヶ月勤務してみてどうですか?

あっという間に時間が過ぎました。利用者様と接していく中で、病院、通所リハビリとはまた違った視点で仕事ができており、日々勉強になります。

病院、通所での勤務経験から、在宅での理学療法との違いは?

病院や施設といったバリアフリーの環境下で長い時間過ごされた障害を持った方にとって、段差や敷居、マットなどの障害物が多い部屋で、転倒せずに安全に生活を送ることが退院直後は課題となります。動作方法の助言、自宅内の環境の設定、運動の提供など必要と思われることを実際の環境で一緒に考え解決していくことが病院、通所リハビリとの違いです。

不安はありませんでしたか?

利用者様、ご家族様との信頼関係を築けるかが不安でした。担当を持つ前には在宅でのリハビリの経験を積んだ療法士と同行し、立ち振る舞いを見て、利用者様のペースに合わせた会話をすることの大切さを学びました。そのことを意識し実践していくことで徐々に信頼関係を築くことができ、不安は解消されていきました。

ストレス解消法は何ですか?

仕事終わりと休日に遊びに行く事です。法人内には各種同好会がありますが、その他プライベートでも、先輩や同期とゴルフやスノーボードに行き、気分転換を図っています。また、地元や大学時代の友人と飲み会、旅行、プロ野球観戦へ行ったりして、職場以外の人と交流を図るなどしてリフレッシュをしています。

訪問リハビリの特徴、利点は?

全身状態が悪く、自宅から出る事が難しい方へは身体に大きな負担がかからない動作を提案し、社会復帰できるために何が必要かを一緒に考えることができます。

訪問ならではの大変さはありますか?

1人で自宅を訪問する機会が多い為、急変が生じた際の対処方法を予め周知しておき、それを実践できるようにしておくことです。また、看護師の意見を必要とすることもあるため、電話で簡潔に分かりやすく状況を正確に伝えるスキルが必要となります。リスク管理においては緊急時の対応のマニュアルとオリエンテーションがあるので事前準備と心構えができ、イメージすることができました。

こうなん訪問看護(リハビリ)の魅力とは?

上司、先輩、同期ともに相談がしやすい環境にあることです。リハビリ職員、看護師ともに忙しい時でも、悩み事があれば話を親身になって聞いて助言をくださること、技術練習に付き合ってくださるなど、知識、技術ともに向上ができる環境は有り難いと感じています。

職場の雰囲気は?

明るく、元気な方ばかりです。ON、OFFをうまく使い分けられていますね。ステーション内での飲み会では、スタッフ参加率が高く、野球、ライブ、旅行の話といったプライベートの話は世代関係なく盛り上がり、活気があり賑やかです。勤務中は1人での行動も多く、自動車移動が中心であるため非常に緊張しますので、良い仕事をするためには、こういった緊張と緩和が大切だと思います。

看護師さんとの協業について

リハビリを行う前に、全身状態に問題がある方も多いのが実際です。そういったケースでは看護師と共に担当する機会があります。主治医とのパイプ役になっていただけること、在宅ケアの経験豊富なスタッフも多く、適確な助言をいただけるので助かっています。

他事業所との協業について

他事業所の他職種の方と関わる機会が多く、広い視野のもと貴重な意見をいただけます。私も新たな視点を持てたことで、新しい課題が見つかり、リハビリ内容の見直しをする良い機会を得ることができています。

訪問リハビリで大切にしていることは何ですか?

言葉遣い、礼儀作法といった接遇です。ご自宅へ訪問するにあたり、身なり、挨拶、態度、言動に気を付けるようにしています。療法士という治療者の立場に立つ以前に、人として受け入れていただけるか。その方の価値観を尊重すること、信頼されていることへの感謝の気持ちを忘れず接しています。

こうなんクリニック、病院、(自由会)との連携は?

岡山光南病院から退院された方が、リハビリステーションこうなん(通所リハビリ)やこうなん訪問看護ステーションを利用されることがあります。通所リハビリと訪問リハビリを併用されている方もおられます。月に一度、病院とクリニックのリハビリ職員で情報交換や退院後の生活、退院前に設定した環境設定の現状などの情報交換を行います。最適な医療を提供できるようにサービス内容を見直し、新たな視点を持って取り組むことができるようにスキルアップを図っています。今後は情報共有が円滑に行え、個々に適したサービスを提供する為、連携作りをしていくのが課題と考えています。

今後、訪問理学療法士として、どのような理学療法士を目指しているか?

利用者様、ご家族様から安心、信頼されるセラピストを目指しています。まずは、何を求められているか、必要なサービスが何かを傾聴し共に相談できる関係を築く事を意識しています。問題の解決にあたっては、他事業者と連携し、多様な視点で意見、実施できる事が必要となります。私達のサービスが、科学的根拠に基づいたものであることを広く地域の方に認知していただき、皆様が日常生活を安寧に送れるよう貢献できることが大きな目標です。